6月9日(土)は、家づくり学校2年生の授業『植木』で、深大寺に行ってきました。
まずは泉校長より、建築家としての植木の見方などを指南していただきます。
「僕の建築は、植木がないと、みすぼらしい」と言います。
言葉の捉え方は人それぞれですが、植木は建築にとって重要な要素だということです。
植木に関する、より専門的なことは植木屋さんに教えてもらいます。
泉校長より紹介戴いたのは、佐伯造園の佐伯さん。30年来の付き合いだそうです。
今回の引率講師は、村田淳先生。
村田先生は若手建築家ですが、すでに熟練の貫禄がある実力派設計者ですね。
そう思わせるのは、村田先生が特に植木や外構設計に熟達しているからだと思います。
熟練建築家と若手建築家との両サイドの声を聞くことは、とても重要なことだと思います。
若い設計者にとっては、当然、理想と現実とがあって、
それは自身の立ち位置や時代性などにも関係し、
その中で自立し、自分の設計スタイルを確立すること。最終目標ではなく、継起的に。
頭で考えることと、実践することの違いを肌で感じること。
それが、この家づくり学校の良さだと思うのです。
さて、植木畑の中に、足を踏み入れます。当日は、あいにくの雨。
ただ植木を見るには、これくらいの雨模様に方が、木々が活き活きとして良いのです。
植木畑は、植木の入荷と出荷の繰り返しなので、足元は固まっていない。長靴は必需品です。
植木畑には、沢山の木々が植わっております。まずは中木を見て回ることに。
この辺りは、人気の高い『ヒメシャラ』ですね。
こちらは『カツラ』。美大(吉村順三)系の方々が、よく植えるそうです。
葉っぱが、ハートの形をしており綺麗です。
ジューンベリー。
ミツバツツジ。
ヤマモミジ。
ハウチワカエデ、イロハモミジ、ヤマボウシ、ミルキーウェイ、アオハダ、シマトネリコ、、、、
沢山見てきました。覚えきれません、、、
植木には『一本もの』と『株立ち』とがあります。
最近は、「一本もの」の立派な植木よりも、雑木林のような「株立ち」が人気あります。
「株立ち」というと、地表から複数本の木が生えている木々のことですが、
これにも「本株立ち」と「寄せ株立ち」があります。
寄せ株立ちは、複数の木々が寄せ集まった木で、厳密にいうと株立ちではありません。
本株立ちを見て、切株が見えるのが好きでない方もいるのですが、実は高級なのです。
当然ですよね。一本を切株しながら、複数の幹を育てるので。手間が掛かってるのです。
下の写真のように、切株がはっきり見えている株立ちを「台付き」と言います。
本株立ちも、株の部分が地表に隠れているのと、現れているものがあり、台付きは希少です。
出荷を待つ植木達。植木屋さんと話していると、「根っこが出来ている」という言葉を聞きます。
聞流してしまいそうなフレーズですが、この「根切り」「根回し」は植木にとって重要です。
根っこには、木を支える大きな根と、水を吸い上げる『ヒゲ根』があります。
ヒゲ根が出来ていないと、新しく植えかえても、枯れてしまうのです。
午前の部、終了です。