稲田石 その4 花崗岩 | 築紡|根來宏典

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2012年5月30日(水)

稲田石 その4 花崗岩


こちらは『中野組石材工業』の『前山採石場』。

1段の層が、3mほど。層深さは50mほどです。
突如目の前に現れた巨大遺跡のような穴。
稲田石を含む花崗岩は、溶岩が冷えて固まった物。
『深成岩』と言われ、地下深くに広がっているそうです。

中野組石材工業は、稲田石の老舗で、代表的な施工例としては、
『日本橋』、『国会議事堂』、『第一生命ビル』、『日本銀行』などが挙げられます。
これら歴史的建造物は、この採石場の稲田石が使われていると思うと興奮しますね。

切り出された稲田石を積み上げた洞窟。

中に入ってみると静粛な空間が。
右手壁と屋根は積み上げたもので、左手壁は自然の状態を活かしたもの。
壁の下は1500m以上もの稲田石の層が続いているそうです。

最後になりますが、建築素材としてよく使われる石材としては『花崗岩』の他に、
『安山岩』、『凝灰岩』などがあります。
花崗岩は御影石とも呼ばれ、兵庫県御影地区の地名が、その名前の由来。
今回紹介した稲田石も花崗岩です。
安山岩の代表格は『鉄平石』。詳しくは、コチラ≫
凝灰岩の代表格は『大谷石』。詳しくは、コチラ≫

以上で、稲田石の紹介はお終いです。

我々一行は、少し時間にゆとりができたので、近くにある『春風萬里荘』にお邪魔してきました。
春風萬里荘については、コチラ≫
以前行った際は、屋根葺き替えのため、石庭が見られなかったのですが、
今回はお目見えしました。また天候も雨と晴天では趣が異なりました。

根來宏典