古建築 その3 大善寺本堂 | 築紡|根來宏典

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2012年2月13日(月)

古建築 その3 大善寺本堂


次に向かったのは、もう一つの国宝『大善寺本堂』。

重厚な構えの山門(県指定文化財)を潜って、階段を上り進める。期待感が高まります。
山門から続く参道の両端には、『あじさい』が植わっているそうです。

姿を現した『大善寺本堂』。檜皮葺の屋根が伸びやかで美しい。
築720年以上、関東周辺で最も古い建物だとか。

内部は撮影禁止なので写真ありませんが、とても力強い内部空間です。
内部は、内陣と下陣とがあり、内陣には厨子(ずし)を置き、薬師如来をお祀り。
ゆえに別名『薬師堂』とも呼ばれます。
内陣には金伯、朱塗りの名残が。
今は色褪せておりますが、当時は荘厳だったことが読み取れます。

厨子とは、仏像、仏舎利、教典、位牌などを安置ずる仏具のこと。
ちなみに、この厨子も国宝で、薬師如来像が秘仏として納められており、
そのお姿は、5年に1度の御開帳時のみ拝むことが出来ます。

国宝建造物は、全国216件あります。もちろん、京都、奈良が圧倒的に多いのですが。
216件と聞くと多いようにも感じますが、法隆寺では1か所で18件も国宝になっており、
寺社別だと125か所で、それほど多くはありません。

東京だと『迎賓館赤坂離宮』と、東村山市の『正福寺・地蔵堂』の1件。
神奈川だと鎌倉の『円覚寺』の2件しかありません。
栃木だと日光に6件の国宝建造物がありますが、群馬、茨城、埼玉、千葉にはありません。
そんな稀有な中、山梨に2件も。この2つは近くに位置するので、まとめて見学し易い。
これまで国宝とか意識しながら見学してこなかったのですが、やはり国宝は凄い!です。

根來宏典