『植木のまち』安行を巡る その4 石屋、卸問屋 | 築紡|根來宏典

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2011年6月17日(金)

『植木のまち』安行を巡る その4 石屋、卸問屋


次に訪れたのは『松山苑』。ここは石屋さんです。

良い庭を作るには、石についても学ばなければなりません。
植木を引き立たせる石、逆に石を引き立たせる植木。
さらには、庭を引き立たせる建築、逆に建築を引き立たせる庭。
これらの関係性について、我々は腕を磨か(設計能力を高め)ねばなりません。

蹲(つくばい)、灯篭などが沢山。

小田原を産地とする『根府川石』の山積み。
この石は、長野を産地とする『鉄平石』同様、板状節理を有する輝石安山岩です。
鉄平石の紹介は、コチラ≫その1 ≫その2
採取量が少ない石ですが、ここに来れば、沢山の実物を見ながらお気に入りを探せます。
窪みに水が溜って、自然に出来た蹲。この石、欲しいな〜。

砂利にも色々です。白玉石や黒玉石はもちろん、私はサビ色の砂利が好きです。
その一つが『伊勢砂利』。
黒玉石の『那智黒』と書いてあっても殆どは輸入材ですが、
ここに置いている『伊勢砂利』は全て国産だそうです。

玉砂利の大きさは2分、3分、5分、8分とあり、
これ以上大きな1寸、1.5寸、2寸、2-3寸、5-6寸の玉石を『ゴロタ石』と言います。

最後に訪れたのは、『坂口植物園』。石を敷き詰められた舗装で見学しやすい。
植物園といっても、いわゆる植物園ではなく、ここは植木の卸問屋さん。
数ある植木生産農家の情報が、ここに集まって来る流通拠点です。

出荷を待つ植木たち。根巻きもされて準備万端です。

最後になりましたが、植木を見に行く時は、まず形格好から。
泉校長が車に積んであった小道具を持ち出しました。
長靴を履いて、延びる棒は木の高さを測るメジャーです。

泉校長の右後ろにいる方が、今回お世話になった植木職人の斉藤さん。
口数の少ない方ですが、聞けば何でも教えてくれる頼もしい方です。
終日のお付き合い、ありがとうございました。

これにて、『植木のまち』安行を巡るはお終いです。

根來宏典