京都庭園視察 その4 東福寺 | 築紡|根來宏典

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2010年12月3日(金)

京都庭園視察 その4 東福寺

旧重森邸(現・重森三玲庭園美術館)での感動覚め止まぬまま、
次に移動したのは、『東福寺・八相の庭』。

 

こちらの作庭も、実は重森三玲によるもの。
彼の名前はあまり知られていないようだが、こちらの庭はあまりにも有名。
彼の存在は、あまりにもモダンで、今でも評価は2分されているようです。

 

こちらの写真は、南庭。写真手前にあるのが、四仙島「瀛洲(えいじゅう)」「蓬莱」「壷梁(こりょう)」「方丈」を表す石組。
その周りを渦巻く砂紋によって「八海」を表し、写真奥には「五山」を表す築山が。

 

 

 

こちらは、北庭の「小市松」。
勅使門で不要になった敷石を活かし、ウマスギゴケとで表現された市松模様。
紋様をぼかすように工夫された市松は、う〜ん美しい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、西庭の「井田市松」。
さつきの刈り込みと砂利とで抽象化された田園風景の市松模様。

 

八相の庭とは、東西南北の4つの庭に配された
「蓬莱」「方丈」「瀛洲」「壷梁」「八海」「五山」「井田市松」「北斗七星」の8つを『八相成道』に因んで名付けられたとか。

 

重森三玲と交流深かった彫刻家・イサム・ノグチは、二人の対談の中で、
「建築は建築、庭は庭でバラバラになっていてね」と嘆いていたそうです。