昨日は、2016年度日本建築学会関東支部研究発表会に参加してきました。
発表者としてではなく、
優秀研究報告集と若手優秀研究報告賞の審査員という役目がありまして。
会場の前の方に座って、じっくり拝聴、そして質問などさせていただきました。
このお役目、ここ十年ほど、お引き受けしているように思います。
そろそろお役目御免といきたいところですが、断ることができない性格でして、、、
いちおう学者の端くれという自負は、失いたくありませんしね。
学術的な研究発表の場というと、現在置かれている実務の世界とは、
掛け離れた印象もありますが、私自身も、この場を通じて育てて頂いた人間。
研究者の道には進んでおりませんが、今でもこの場に感謝しているのです。
発表者は、必然的に授賞候補者になるので、その関係者は審査員にはなれません。
そういった意味で、何のしがらみもないワタクシメが重宝されているのだと思います。
とはいえ、参加することで得ることも沢山あります。
若い研究者や大学院生の皆さんの研究発表は、凄く刺激を受けますし、
同年代や先輩方々の研究報告を聞くことは、視野が広がります。
研究とは、知の探究であり、思想確立の場でもあります。
社会に出ると、利益追求という現実的な仕組みに絡め取られ、
自身を見失ったり、良識な判断が出来ない状況にも直面します。
しかし、自分が自分でいるためには、自身の信念を貫く精神力とともに、
それを支える客観的思考力が必要です。
私自身まだまだ未熟ではありますが、そういった力を培った場でもあります。
上の写真は、発表者が持ち込むパソコンとプロジェクターとを接続するケーブル達が
絡み合っている様子です。