根來宏典建築研究所

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2019年10月25日(金)

西澤文隆

西澤文隆氏(1915-1986)のことを知ったのは、私が社会人3年目(1997年)に発刊された『建築と庭/西澤文隆「実測図」集』を本屋さんで手にした時。その建築と庭とが一体となった平面図や断面図のあまりの美しさに心を惹かれました。夏休みには、直ぐ様その実測図を片手に、京都・栂尾山にある高山寺に足を運んだものです。ちなみに高山寺は世界遺産であり、石水院は国宝建造物にもなっています。

 

先日、GSIXに入っている蔦屋書店にて『西澤文隆の仕事(1988年発行)』という書籍を見つけました。透ける、すまう、つくるの3巻シリーズ。仕事柄、本屋さんの建築コーナーにはよく行くのですが、初めて見る書籍。中身を拝見すると、良書ゆえ、知らないはずはないのですが、、、ネットで調べてみると、絶版となっており、古本でも手に入らない代物でした。迷うことなく購入。レジの方に「この書籍、絶版になっており、手に入らないのでは?」と聞いてみたら、そういった書籍がたまに入ってくるルートがあるんだそうです。

 

定価購入で、3冊あわせて11,200円+税。これが一般的に見て高価なのか、妥当なのかは分かりませんが、私的には安価だと思います。写真・図集ではなく、読み物なのですが、設計が上手になると思える内容。また西澤氏の建築界への危惧、遺言のような書籍でした。近年は書籍が売れない時代。出版社の方々も苦労していることと思いますが、未来に残るであろう良書が少なくなっているように思います。ともあれ、本書に出会えたことは、なんとも幸運なコトでした。