根來宏典建築研究所

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2019年10月21日(月)

トチノキの座卓

今夏にお引き渡しをした『紀州の家』。6畳の間の座卓が、ようやく出来上がりました。建主さんは木材関係者との縁が広い方。工事期間中に慌てて探すのではなく、気に入った板が見つかるのを待っておりました。据え付けた様子の写真を建主さんが送ってくれました。素材はトチノキ。耳付、厚板のため、重厚感があって良いですね。

 

トチノキは、葉や実が多く付くことから、多くの人や幸せが舞い込むとのことで縁起の良い木。巨木になるので大きな材が得られ、かつ真っ直ぐに伸びる木ではないので変化に富むことから、一枚板のテーブルに適しています。まるでご主人の人格を現しているような木であるのです。一枚板といえば、一昔前はケヤキの人気が高く、トチといえば通好み。広葉樹の堅木でありながら、柔らかい表情をしているので、私好みでもあります。しかし近年、トチの産出量が減り、ケヤキやウォールナット等と同じく銘木級の材となっているのです。

 

 

琉球畳が12枚敷かれた和室で、うち中央の2枚を剥がすと掘りごたつになっています。掘りごたつの足元はオークのナグリ。足ざわりの良い素材です。外構の植栽は未だ手をつけておりません。お引き渡しが8月だったので、植込み時期ではなかったため。植栽が入ると、和室から雰囲気の良い景色が見れることと思います。

 

市松の襖には、プライスレスな引手金物を忍ばせております。真鍮の香炉引手と、真鍮と銅を組み合わせた角引手。香炉の方は、奥さんが「ドビンちゃん」と呼んでいます。香炉の説明をしていなかったので、、、気に入ってくれているみたいで良かったです。ちなみにペンダント照明も銅。デンマークの建築家で、シドニーのオペラハウスの設計者・ヨーン・ウォツォンがデザインしたもの。伝統を大切にしつつ、モダンな和室になるよう心掛けました。プライスレスな引手金物のお話は、コチラ≫