砂漠的思考と森林的思考 | 築紡|根來宏典

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2019年10月11日(金)

砂漠的思考と森林的思考

10月6日(日)は家づくり学校3年生『環境(前半)』の授業。講師は家づくりの会の諸角敬先生。講義と課題提出の前半と、その講評と指導の後半との2回1組の授業。

 

環境とは幅の広い用語ですが、講義の中心は外部環境と屋内環境との関係であり、具体的には開口部、外壁、屋根のお話。ミースのファンズワース邸とP.ジョンソンのガラスの家との違いに始まり、西洋と東洋との違い、さらには生物のシステムから建築を考えるに話は広がり、個人的には砂漠的思考(鳥瞰的、一神教、総合的)と森林的思考(観察的、多神教、分析的)のお話が面白かったです。

 

そんなユニークな解説に始まり、窓を小さく、断熱性能を高く、、、大きな窓は罪、、、自然と一体となったような室内環境は非省エネ、、、24時間換気で制御された良質な室内環境を作る、、、といった開口部の建築的なお話に移っていきました。

 

さてさて出された課題は、小規模賃貸集合住宅の開口部を提案すること。今までの集合住宅の形式が効率と経済性を重視したものであることに対し、住む人の目線で、採光、通風、広がり、プライバシー、有効な中間領域、等々の提案を求めるもの。来月出てくる受講生たちのアイデアが楽しみです。