根來宏典建築研究所

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2019年7月29日(月)

明かり障子

『紀州の家』6畳の和室。階段を入れると8畳の空間。軸組を現した高い天井。

 

間仕切りは明かり障子。現代において、障子といえば窓の内側に設けるものと思われていますが、元来は建具の総称。中国伝来であり、視線を遮る屏風や衝立が始まり。平安時代に引戸が日本で発明され、引き違いへと発展したのが襖障子や明かり障子。障子紙で濾された光、組子の陰影には、何ともいいがたい優しさを感じますね。

 

障子の組子は横繁。足元はさらに細かな縦繁とし、変化を付けています。和室では畳の上に座って過ごすことになりますね。障子の足元を丈夫にするとともに、視線が向かう重心を低くすることを狙っています。また障子紙を組子の裏と表に変えて貼っているので、反対側から見ると様相の違った趣にもなっています。

 

 

障子を開けると玄関や廊下、ロフトとが一体となった空間に広がります。5寸角の大黒柱が屋根まで伸び、鴨居上の欄間には透明のアクリル板が嵌っています。障子を閉めても、上部では紀州ヒノキの木組みが大らかに繋がって見える空間構成。玄関には背もたれ付きのベンチを設えています。来客者の待合、靴を脱ぎ履きする際の腰掛であり、買い物袋を仮置きする際にも重宝すると思います。

 

ペンダント照明は、デンマークの建築家、ヨーン・ウォツォンがデザインしたもの。シドニーのオペラハウスの設計者。写真では真鍮となっていますが、コッパ―(銅)に変わります。真鍮はダイニングテーブルの上に色違いで下がります。北欧アイテムは、日本建築とも相性が良いですね。階段や縁甲板などの造作材にはヨーロッパ産のオークを使っており、伝統を大切にしつつ、モダンな和室になるよう心掛けました。

 

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