根來宏典建築研究所

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2019年6月13日(木)

旧邸御室

京都市右京区の仁和寺近くにある『旧邸御室』。500坪の土地に、昭和12年(1937)に建てられた数寄屋。国の有形文化財に登録されています。22畳の大広間の北側には、双ヶ岡という小高い山を借景にした池泉回遊式庭園。広間には漆が塗り込まれた花梨一枚板のテーブルがあり、そこに映り込む景色との内外一体感は感動もの。「庭鏡」と呼んでいるそうです。斜面の高台には、四畳半台目の茶室・双庵。その脇にある腰掛待合が素晴らしい。座板だけでなく、待っている間にもお茶が出せるように一畳の畳スペースが設けられています。足元は枯山水のような設え。もしやと思い「以前は、水が流れていたのですか?」とお尋したら「わかりますか?」と、、、「特別に水を流してみましょうか?」と!以前は井戸水だったようですが、現在は水道水を引いているそうです。山露地の中、渓流に浮かぶ待合、足元を流れる水は山肌を伝って池泉に注ぎ込まれます。郊外にある静かな環境で風流な体験。夕暮れ時、ライトアップによって浮かび上がるお庭の様相も美しく、心が洗われるような思いでした。