客観的自己評価と自信 | 築紡|根來宏典

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2019年6月10日(月)

客観的自己評価と自信

6月9日(日)は、家づくり学校3年生『住まいの平面計画(後半)』の授業でした。前半の授業で、講師の半田雅俊先生より課題が出され、今回はその発表の場。前半のお話は、コチラ≫

 

与えらた条件は全員同じなのですが、ポイントは複数案考えてくること。優秀な設計者って「土地を見ればアイデアが湧いてる」とか「アイデアが天から降ってくる」とか思われているかもしれません。そんな天才もいるかもしれませんが、多くの場合はそうではないかと。やはり時間を掛け、熟慮を重ねていることと思います。アイデアを競うことが目的ではありません。設計力を培うことが目的です。

 

たくさん考え、たくさん手を動かし、たくさんプランニングしてくること。そういったプランを持ち寄り、発表し、刺激しあい、発想を広げること。たくさん悩んだからこそ、他者のプランの良い所、良くない所が見えてきますし、同様の案であっても、その違いや自分に足りないものに気づいたりするものですね。それがあるからこそ議論が深まりますし、客観的自己評価ができるようになり、自信へと繋がっていくのだと思います。3年生にもなると、お互いの交流も深まっており、意見を言いやすい、受け入れやすい関係になっているのが、この学校ならではの環境のように思います。

 

設計するには建主がいます。設計者の一方的な思いで進めるわけにはいきません。かといって専門家としての提案がなければ、建主にとっては物足りないものと思います。その狭間で、我々住宅設計者は、どのように設計を進めて行くのか、、、提案力だけではなく、進め方の力が現実的な世界では必要のように思います。そのための力を培っていくには、何が必要か?それは設計者としてのキャリアやパーソナリティによっても異なります。そういったことを考える場でもあったように思います。