圓徳院 | 築紡|根來宏典

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2019年5月8日(水)

圓徳院

高台寺の塔頭『圓徳院』。ねねが77歳で没するまでの19年間を過ごした地。こちらもライトアップされているとのことで、足を踏み入れることに。高台寺の方は広い境内を歩き回ったり、プロジェクションマッピングがあったりと「動」の趣。圓徳院の方は、しっとりとした空間に身を委ねる「静」の趣のように感じました。

古建築を見るタイミングとしては、朝霧や夕焼けの時間帯も良いですし、新緑や紅葉の季節、寒さ厳しい時の凛と張りつめた空気感も良いかと思います。私が一番好きなのは梅雨時。苔や緑が最も生々しているというのもあるのですが、雨の似合う建築が好きなのです。古建築をライトアップして見るというは抵抗感もあったワタクシメ。でも綺麗ですね。考えてみると、当時の灯篭や行燈の灯、月明かりを風流に仕立てようとすることは、それもライトアップと同じ精神だと思った次第です。懐古趣味で止まるのではなく、現代に則して発展させていくことも大切なこと。華美過ぎると疲れてしまいますが、品あるものは何時までも佇んでいたいと思わせますね。