12月23日、家づくり学校1年生「コストから考える」の授業がありました。
講師は家づくりの会の杉浦充先生。ゲスト講師として江中建設の江中社長を招き、設計と施工の両方の立場から、設計事務所の家づくりについてお話いただきました。
ここのところ住宅価格は高騰し、大手ハウスメーカーの住宅は、坪単価100万円(本体価格ではなく総額)と言われています。5年前から比べると坪10円UP、10年前から比べると坪20万円UPとなっているようです。この上昇率は驚くべきことですね。
理由としては、性能向上、資材高騰、職人不足、働き方改革、大比較時代における経費増大、、、が考えられ、設計事務所は今後どのように立ち向かっていくのか。。。
オリンピックが終われば、、、という期待の声もありますが、
この10年の間にもリーマンショック(2008)、東日本大震災(2011)、5%⇒8%増税(2014年)、、、
それらの度に、これが落ち着けば、、、と期待されましたが、価格は高止まりどころか上昇。
現在ガンバってくれている高齢の職人さん達は、オリンピックが終わるまで。
外国人労働者の受け入れが進んでいますが、職人技術が必要な場面においては難しい問題かと思われますよね。
よく一般の方から「建て時はいつですか?」という質問も受けるのですが、
以上のような理由から「いまでしょ!」とお答えするのが妥当かと思われます。
コストを抑える方法にも色々あるかと思うのですが、その先に暮らしの豊かさはあるか、、、
モノづくりの文化は継承されるのか、、、日本の住まいに未来はあるか、、、そういったことを思慮することが大切。
住まい手は少しでも良い家をつくって欲しい、設計者も作り手も少しでも良い家をつくりたい。
そんな思いをどうやって叶えるのか、、、理想と現実の間で。
新たな年を迎えるにあたり、設計者として自分の生き方を考えるには、ぴったりのテーマでした。