瓦の魅力を活かした住まい | 築紡|根來宏典

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2018年12月21日(金)

瓦の魅力を活かした住まい

瓦の魅力を訪ねて、前半は公共的なもの、歴史的なものでしたが、

後半は現代における住まいの事例を巡りました。

 

世話役の小林さんのご自宅を見学。

屋根はもちろんのこと、外壁にも瓦、土間にも瓦、飛石にも瓦、

和室の炉縁や床の間にも瓦、薪ストーブの足元や背面にも瓦。

 

瓦三昧なお宅。瓦の家というと、和風といいますか、、、

これだけ瓦を使うと、コテコテといいますか、、、

となりがちですが、センス良くまとめられており、上品な住まいを拝見。

 

 

 

こちらは小林さん両親のお宅。

瓦屋根から飛び出す二つのトップライトが印象的。

塀にも瓦があしらわれ、これでもか!という瓦量に圧倒。

屋根だけでなく、様々な部位にも使える瓦たちに魅了されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは屋根舞台の方々が復活させた「平成だるま窯」。

昭和40年代までの500年間、瓦製造を担った「だるま窯」の平成復刻窯。

だるまさんが座禅を組んでいるように見えることが名前の由来だそうです。

 

形だけの飾り物ではなく、実際に瓦を生産をする窯。

2005年に完成。一度に950枚の瓦が焼けるそうです。

 

ちょうど焼き上がった瓦を窯から出している場に立ち会うことができました。

効率化による量産瓦は、高度な技術の進歩なのですが、

だるま窯で焼かれた瓦には、力強さと素朴な味わいを感じることができます。

 

 

 

平成だるま窯の傍には、甘楽町の施設があるのですが、

そこのバーベキューコーナーの屋根には、ここで焼かれた瓦が使われています。

 

下から見上げてみると野地板が葺かれていません。

瓦というとルーフィング(防水シート)で防水していると思われがちですが、

瓦でちゃんと防水ができることの証だそうです。

 

鉄骨のフレームに、木の桟木を渡し、それに引っ掛ける瓦の引っ掛け工法。

その工法の仕組みを見れると同時に、裏まで美しい瓦屋根の事例。

 

 

 

 

続いて高崎市に場所を移し、引率講師の徳井さんの最新作を見学。

個人宅なので写真は控えますが、素晴らしい住まいでした。

 

最後は、徳井さんのご自宅を見学。

築24年、屋根には達磨窯で焼かれた瓦が葺かれています。

一日歩き回った瓦を巡る旅、ここでは少し腰を据えて質問会。

徳井さん、小林さんの両氏が、これまでの歩みから始まり、技術的なことまで、

熱い思いを持って力説してくれました。

 

どなたか、、、瓦の魅力を活かせる住まいを設計させて下さい!

その訪れを想像すると、ワクワクが止まりません。