天井の仕上げは「板張り」。
素材は、無垢の栂。節がなく(少なく)、年輪の幅が狭く、肌理は密、
淡い褐色の白木で、赤身と白太の源平がハッキリし過ぎず、
優しい風合いでありながら、針葉樹の中では重硬なのが特徴です。
奥さまの要望で「キッチンの正面に階段を」と。
子どもたちの動きが見やすいということもあるのですが、
階段の稲妻形状が好きなのだそうです。
その形状を美しく見せるのとともに、手摺もこだわっています。
スチールのフラットバーと丸パイプを曲げたり、溶接したもので、
鉄骨屋さんの手づくりです。もちろんオリジナル。
簡単に作ってそうに見えますが、けっこう難しいデザインなんですよ。
部材を太くしたり、増やしたりしては、野暮ったくなってしまいます。
部材を細くしたり、少なくしては、揺れてしまうことも。
何より安全第一です。そのさじ加減が難しい。
部材の太さ、支柱距離、溶接長さの確保も考えないといけません。
重厚さと繊細さを併せ持たせたデザインを心掛けました。
この写真は下塗りの錆止め塗装の状態。この上にマットな黒い塗装を施しています。