祐天寺の家 訪問 | 築紡|根來宏典

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2016年11月11日(金)

祐天寺の家 訪問


一年前にお引き渡しをした『祐天寺の家』を訪問してきました。

アプローチ脇の植木たちが素敵に育っていました。
姫シャラ、ヤマボウシ、ジューンベリーの花や実が、とても綺麗で、可愛かったとのこと。
ご近所の方々からも、たいへん好評だったそうです。

さて、お引き渡し後、建主さんには、ある悩みが、、、
周囲に敷かれた砂利が、近所の猫ちゃんたちに気に入られちゃったよう。
庭の砂利をトイレと決め込んだ猫ちゃんと、縄張りを賭けた壮絶な戦いです。
あらゆる猫よけ対策を駆使し、抵抗するも完敗。

もう、庭に敷かれた砂利を撤去するしか手立てはなさそうです。
落ち着いたサビ色で、雨に濡れると鮮やかな茶色になる砂利。
京都産の新南部で、気に入っていたんですがね(涙)

ただ中途半端なことはしたくなく、裏庭の世界観を見直し、再構築すことに。
立ち上がったのは、建主さんの友人でもあるデザイナー・熊谷夏香さんです。
提案されたのは、レンガタイルを敷き込むこと。

こちらの住宅のタイルは、オーダーメイドタイルを製作している横井敦彦さんにお願いしています。白い壁タイルや、ブルーグレイの土間タイルは、横井さんのタイルです。
でも横井さんは、レンガタイルを焼いていません、、、
な・の・で・す・が、、、今回特別に焼いてくれることに!
焼くのに少し時間が掛かるのですが、建主さんも、そういうことなら待つとのこと。

アプローチの土間タイルに、色や質感をあわせて、統一感を出しています。
建物と塀との間に敷き込まれたレンガタイル。
レンガタイルと塀との隙間には、可愛いらしい下草たちが顔を出しています。

幅1メートル程の空間ですが、裏庭へと続く小路のようであります。
ブロック塀の控え壁にも、横井さんの茶色いタイルを。
邪魔と思われた控え壁ですが、その存在がかえって、小路の奥行き感を惹き出しています。

裏庭に回り込むと、野趣溢れる、樹々や下草たちが活き活きとしています。
レンガタイルは猫ちゃんたちには不評のようで、寄り付かなくなったとのことです。

奥さま曰く「娘が友達を連れてきて、勝手に裏庭に通しちゃう」と嬉しそうに話されます。
この裏庭には、奥様の仕事部屋である書斎の横長窓が面しており、
気配も分かるので、あまり心配することもなさそうですがね(笑)

この日は、建主さん、熊谷さん、頼りになる中西さん、工務店さんたちが集合。
このような光景やお話を聞くと、嬉しくなりますね。
『祐天寺の家』の紹介は、コチラ≫

根来宏典