栃木の石 その1 芦野石採掘場 | 築紡|根來宏典

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2011年5月17日(火)

栃木の石 その1 芦野石採掘場


5月14日(土)は、先日の『家づくり学校 第3期 開校』1年生に引き続き、
2年生第一回目の授業として『栃木の石(芦野石・大谷石・深岩石)』見学会に行ってきました。

座学中心の1年生に対し、2年生は座学だけにとらわれない幅広い知見を身につけるため、
素材や技術などの見学会が中心です。
1年生の第一回目の授業の様子は、コチラ≫

まず始めに訪ねたのは『芦野石』の採掘場。
『大谷石』の地下堀に対し、『芦野石』は露天掘です。
期待感を高め、採掘場へと足を踏み入れる学生達。私の気持ちも高まります。

現地の方に石の採掘の仕方を教えてもらいます。
原石の切り出しサイズは、300×300×900mm。
これは、大谷石の切り出しサイズと同じ。違いは、石の硬さと重さです。
石が硬い分、時間も掛かるし、ノコの減りも早い。その分、値段も高くなります。

こちらは採掘岩盤の断面。
斜めにクラックが入っているのも『芦野石』の特徴。
実はこのクラックが入っていると商品になりません。

付近には商品にならない石が転がっています。
勿体ないのですが、これを利用するより、新しく切り出した方が安く付くそうです。
『芦野石』の切り出しは、無駄が多い分、値段が高いのだそうです。
苦労して切り出した石。そして大地の恵。何とか上手く利用出来ないものか・・・。

切り出された原石を裁断し、加工している様子です。

福島県白河地方産の『白河石』と栃木県那須町産の『芦野石』は基本的に同じです。
共に福島県天栄村にある羽鳥湖の近くで起こった大噴火より生成された凝灰岩質安山岩。
準硬質なので加工性に優れ、石塔や石垣、門柱など様々な用途に使われてきました。

根來宏典